聖書(創世記32章)紹介


創世記32章

ヤコブが兄エサウとの再会に向けて準備を進める過程を描いています。この章では、ヤコブがエサウとの和解を求めて恐れと不安を抱きながらも、神との霊的な闘いを経験する場面が重要なテーマです。

神の使いとヤコブ

ヤコブが出発すると、神の使いたちが彼に現れます。ヤコブはこの場所を「マハナイム」(「二つの陣営」の意)と名付けます。

エサウとの再会の準備

ヤコブはエサウに和解の意を示すため、使者を送ります。使者たちはエサウが400人の部下を連れてヤコブに向かっていると報告します。ヤコブは恐れ、家族と持ち物を二つの陣営に分けて、安全を確保しようとします。

ヤコブの祈り

ヤコブは神に祈り、エサウとの対面で守ってくださるように願います。彼は祖父アブラハムと父イサクに与えられた約束を神に思い起こさせ、自分と家族を守るよう嘆願します。

贈り物による懐柔

ヤコブはエサウの怒りを和らげるため、家畜をエサウに贈り物として送り出します。これを通じて、ヤコブはエサウの好意を得ようとします。

ヤボク川でのヤコブの闘い

夜、ヤコブは家族をヤボク川の向こうに渡らせ、自分は一人残ります。その夜、ヤコブは一人の人と格闘します。この人物は天使であると考えられています。夜明けまで続いたこの闘いで、ヤコブは勝利し、神から新しい名前「イスラエル」(「神と闘った者」の意)を与えられます。しかし、彼の腿の関節が外れ、足を引きずるようになります。この出来事は、ヤコブの霊的な変革と神との関係の新たな局面を象徴しています。



関西聖書学院  聖書索引ページ  創世記索引ページ